FXと「仲値」の関係性

FXの投資取引は、ネット環境やコンピュータなどの電算端末の高速化により、その取り引きに掛かる時間を大幅に圧縮することに成功しました。
とくに細かな売買を繰り返して利益を積み上げていくスキャルピングトレードと呼ばれるような取引スタイルでは、数分間から時には数秒間で一回の投資取引を決済していきます。
これにより、リスクを軽減して大きなリターンを狙うことも可能になったのですが、刻々と変動する為替レートに対して、細かな売買注文が集中することになり、なかなか注文が決済しないという事態を引き起こしています。
当然、レートが確定しなければ、注文も約定せず決済が行われません。

こうした場合には、「仲値」と呼ばれるその日のレートを使って決済を行うケースがあり、これを仲値決済と呼んでいます。では、この仲値とは一体何なのでしょうか。
少し大きな話になりますが、外国為替市場には大きく2種類の取引市場が存在し、一つは「対顧客市場」と呼ばれ、もう一つは「インターバンク市場」と呼ばれています。
対顧客市場は、いわゆる銀行が、商社、メーカー、事業会社、個人などに対して為替の取り引きを行う市場になります。大まかにいうと、小売りのための市場で、銀行などで外貨に両替をする時などには、この対顧客市場が関わっています。
これに対し、インターバンク市場は、銀行と銀行が為替取引を行っている市場になり、こちらは問屋売りをしていると考えていいでしょう。FXもこの市場を利用しており、FX取引業者が個人投資家などの発注を取りまとめて、この市場に注文を出して売買を行っています。

このように取引市場の特性の違いから、それぞれの為替レートに違いがあります。
インターバンク市場では、ご存じのとおり変動する為替レートを基準にしていますが、対顧客市場ではこの変動する為替レートは使用しません。
対顧客市場の為替レートは、インターバンク市場の朝の為替レートを参考にその日一日の為替レートを決定していて、これを「仲値」と呼んでいるのです。
ですので、本来であればFXはインターバンク市場の為替レートを使用するのですが、あまりに約定せず決済がつかない場合には、対顧客市場の為替レートである仲値を使って決済をすることがあるのです。
また、仲値を使って決済をする場合には注文ごとに手数料がかかることがあります。取り引きをする業者によって、その扱いが違いますので、事前に確認をしておくことが必要でしょう。